2012年 12月 19日
マスター/素材選びからプレスまでの全工程を徹底的に追及した・・・という"100%Pure LP"なるものを買っ てみた。 この手のモノは時々買ってみるが、解像度を追うあまり”きつさ”が耳についたり同じシリーズでもタイトルによ って差が激しかったりして満足できたものは一握りだった。 今回3タイトルを買ってみたので少しだけ真面目に比較してみた。 Waltz for Debby / Bill Evans Trio 左から高校生の時買ったビクター音楽産業の日本盤、中央が2年前に買ったアナログプロダクション盤 日本盤は繰り返し再生しているのでやや盤が荒れてはいるがバランスはいい。 アナログプロダクション盤は悪くないがやや解像度狙いの音に感じる。マスターに近いのはこちらかもしれな い。 100% Pure LP は繊細で静かである。変な表現かもしれないがおとなしく穏健な・・・・・そう、SACDのような 感覚と言えば理解してもらえそうである。 Art Pepper Meets The Rhythm Section / Art Pepper 左は30年前のキングレコードの日本盤、中央はアナログプロダクション盤である。 音の傾向は Bill Evans と同じ。 音の粒が細かい。 Saxophone Colossus / Sonny Rollins Quartet 左は高校生の時買ったビクター音楽産業の日本盤。 そもそもこの録音は Doug Watkins のベースがブーミーで全体を通して重々しく、Van Gelder らしくない。 まともなオーディオほど音が太って聴こえるがお店の有線で流れているときは名演奏である。 100% Pure LP は全体を覆う重さがややすっきりする。ブーミーなベースは当然そのままだがこちらの方が 見通しはよくなる。 3枚に共通するのは①きめの細かさ、②おとなしく緊張感を強いない、③CD を SACDで聞いた時の感覚に よく似ている。 オリジナル盤に比べて云々は言えないが、(オリジナル盤は持っていないのだ)小生は好きな音である。
by gokurakutojigoku
| 2012-12-19 01:14
| ジャズ
|
Comments(6)
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HAL
at 2012-12-19 09:36
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なかなか面白い知見です。
透明のレコードはカーボン材が混入されていないので......と云う記事をステサンで読んだばかりなので興味深々です。ポチしようかと思っていました。SACD的なLPも大好きです。勿論、初期盤も好きですが。 師走に入り仕事で走ってばっかりです、たまには立ち止まってゆっくりLPを聴きたいと思うのですが、とは云いながらレコードは走りながらでもポチできるので大量に買っています。先日も初期盤が400枚ほど送られて来てのですがジャケットを確認しただけで聴けていません。禁断症状が出始めています。
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gokurakutojigoku at 2012-12-19 15:45
HALさん、書き込みありがとうございます。
このLPはなかなかいいですよ。雑味のないコーヒーのようにいい味出してます。 初期版が400枚ですか!?すごい大人買いですね。大当たり盤がありましたらブログにUPしてください。
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HAL
at 2012-12-20 13:44
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gokurakutojigoku at 2012-12-20 14:52
Waltz for Debby のMy foolish heart は出だしからハッとさせる静粛感があります。ブログをupしてからさらに聴き込みましたが、このシリーズは大人好みの音作りかもしれません。ドンシャリ好みの若者にはつまらなく感じるでしょう。
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ゴロゴロ
at 2014-12-19 15:58
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gokurakutojigoku at 2014-12-19 22:26
ゴロゴロさん、書き込みありがとうございます。
先日久しぶりにこの"100%Pure LP"を引っ張り出して聴いてみましたが最初ほどではなかったです。Bill Evans は低域を持ち上げているような音で、「普通」の盤の方が肌に合います。 普通といえばOJCのアナログは音質、値段からいって大変お買い得だと思います。 |
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